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初回記事 学習塾での経験①西宮ギャル 前編
http://eboardjp.blogspot.jp/2014/01/eboard.html
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中2の終わり、西宮ギャルの1人が、ここではキャサリンとしておきましょう、
そのキャサリンが突然語りだしたのです。
キャサ「私、保育士になりたい」
(ちょwおま、子ども怖がるで。まずはその化粧やめよ!)
なかむ「おぉ、ほんまか。いいんちゃう。じゃあ高校もどうするか考えていかんとなぁ」
中学生の将来は、日替わり定食です。じっくり見ていないと、本気かどうか分かりません。
しかし、「保育士になりたい」というのは、どうやら鉄板A定食のようでした。
キャサリンの様子は、日に日に変わりました。
授業の遅刻・欠席も少なくなり、宿題もきちんとやるように。
「先生、木曜日自習に来るから、空いてたら見てや」という始末。
そうなってくると、こちらも俄然やる気がでます。
やはり経済的な事情で塾の授業をとれる回数は限られていたので、
勤務中の空いてる時間を使いながら、自習の時間に1からみっちりやり直しました。
定期テストの点数も徐々に上がり、その結果、公立高校の保育コースに合格。
1年ほど前のキャサリンからは、想像もできない変化です。
さらにその後、高校では学年トップ10に入るような成績をとるようにまでなりました。
これこそ、醍醐味。最高です。
たくさんの可能性を持つ子どもの将来に向けて力になれること。
そこに、これまで以上の喜びを見出すようになりました。
おそらく教育現場にいらっしゃる方は、何度かこうした経験をされたことがあると思います。
ここから、私たちは何が学べるでしょうか。
まず、自分が感じたことは、大人ができることは、本当に少ないということ。
彼女を学習に対して前向きにしたのは、何より彼女の意志でした。
そういった意味で、子どもの内的変化を促していくのは、とても大切なことだと思います。
次に感じたのは、とにかく「時間」をかけなければならないということ。
実は、キャサリンは塾に週2回通い、私と別の講師の授業を受けていたのですが、
しばらくもう一人の講師には、将来や進路についての話をしていませんでした。
端的に言ってしまえば、その講師には最低限のやる気しかありませんでした。
子どもが何かを共有してくれるまでには、一定の時間と関係性が必要です。
厳しい環境にある子ほど、見守ってくれる大人の存在が大切になります。
そして、これは当然ですが、やはり基礎から学び直し、学力を上げていくには
圧倒的に時間が必要でした。まさに今のeboardの映像授業につながるような
「授業を受け直す」体験です。
一人一人違う子どもたちの意欲を引き出す「鉄板B定食」があるとすれば、
その条件の一つは、まず時間をかけるということではないでしょうか。
さて、ちょっと気になるのは、もう1人。最初は仲良くやってきた西宮ギャルの片割れ。
キャサリンの友人は、どこにいったのでしょうか。
キャサリンがやる気を出すほど、反比例するように、彼女は勉強から離れていきました。
交友関係が変わったところも大きく、「勉強、かっこ悪い」的な感覚が
あったんじゃないかと思います。
彼女は最終的に、定時制高校に行くことになりました。
昼バイトして、遊びたいから。塾もほどなくして、やめていきました。
初めは同じようにやってきた2人の中学生が、大きく違う進路をとっていきました。
それも本人の意志。特に学習塾という立場では、なかなか踏み込めないところもあります。
しかし、「どこかおかしい」という感情を抱くようになりました。
家庭の事情や交友関係によって、あまりに大きく左右される。
そして、それをやり直す、学び直すまともな機会は、ほとんどありません。
その後、私が感じた違和感は、さらに膨らんでいくことになりました。
次のストーリー 学習塾での経験③ワルガキッズ編
http://eboardjp.blogspot.com/2014/01/eboard_5.html
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