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初回記事 学習塾での経験①西宮ギャル 前編
http://eboardjp.blogspot.jp/2014/01/eboard.html
前回記事 学習塾での経験②西宮ギャル 後編
http://eboardjp.blogspot.jp/2014/01/eboard_3.html
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今度は男の子の話。ちょっと背伸びをしてやんちゃしていますが、すごくまっすぐな子です。
入塾した当初から自分が担当し、毎回の授業をとても楽しみにしてくれていました。
ただ、とてつもなく勉強ができません。
当時中2だったのですが、一番初めはアルファベットを言うのもおぼつかない状態でした。
数学についても、正負の数はおろか、小数・分数の計算もままならない。
「え、そりゃまずいでしょ・・・」と思う方もいるかもしれませんが、
自分の経験では、中2だとクラスに平均2、3人はいます。
eboardを活用した学校での学習支援の際にも、中3が小数、分数からやり直します。
しかし、自分の中には、「時間をかけて、熱意を持って接すれば、必ず結果はついてくる」
という確信が生まれつつありました。
ギャルだろうが、ギャングスタだろうが、変わりません。
勤務中の空いてる時間を使いながら、できるだけ勉強を見るようにしました。
その子も、小学生のころから全くと言っていいほど、家庭学習の習慣がなく、
やる気にムラもありましたが、少しずつ前進していきました。
1桁だった定期テストも、数字が2つ並ぶようになってきました。
ところがその矢先。今でも、その時の光景を思い出します。
保護者の方が塾にやってきて、言い放ちました。
「もぅ、塾やめさせて頂きますわ!うちの子の成績上がらないじゃないですの!」
(口調は盛ってます)
成績やテストの点数には、まだ直結しない。
しかし、本人も自分の学力が上がってきている手ごたえを感じていました。
そして、何より、塾での授業は唯一、勉強を楽しめる時間でした。
事情を説明しましたが、本人の反対もむなしく、彼は塾をやめることになりました。
この時ほど、自分の無力さを痛感したことは、ないかもしれません。
もっと早い段階で、勉強に向かうようにできていれば
ちょっと強引にでも、宿題をやらせていれば・・・
しかし、またあの違和感は、襲ってきます。
はたして、それが正しいことなのか。「自分の頑張り」に、生徒の学力が依存する状況。
他の講師が受け持つ子はどうなのか。塾に来ていないような子はどうなのか。
もやもやした気持ちで子ども達と対峙する日が続きましたが、
まずは、自分のできそうなことから始めてみることにしました。
(つづく)
※ちょっと暴論ですが、気になったのでやってみました。
当時の自分はそこまで思い至りませんでしたが、一般化してみましょう。
仮に中2の子が、小5から算数、数学、中1から英語を学び直すとすると、
どれくらい時間と費用がかかるでしょう。
現在の学習指導要領では、
・小学5・6年の算数は、150+150=300時間/年
・中1数学は、140時間/年
・中1英語は、140時間/年
仮に、個別指導で効果的に指導ができて、全授業時間の半分相当の復習が必要
宿題は必ずやってくれて、学習した内容の忘却はないものとすると
(300+140+140)÷2 = 290時間
塾の授業1コマが90分で、学校の2倍とすると、290÷2 = 145コマ
週に1回の授業だと、145週=30ヶ月ちょい
1コマ4,000円とすると、145×4,000=580,000円
もちろんその間、学校の授業は進みます。
※私は、「学習塾」を批判しているわけではありません。
あくまで、実体験に基づく事実と感情を、つれづれと書いています。
むしろ、eboardの取組を通して、お会いする業界関係者の方はすばらしい方ばかりです。
勝手ながら、一部ご紹介させて頂きます。
・学習塾FRONT http://fronthp.jp/
・ふるやまんの算数塾 http://furuyaman.jugem.jp/
・物理ネット予備校 http://phys-yobiko.com/
次のストーリー 学習ボランティアでの経験
http://eboardjp.blogspot.com/2014/01/eboard_6870.html
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